独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)にて実施されている次亜塩素酸水の有効性評価試験に関して、発表された内容に関しての問い合わせが増えていることもありますので、当社の見解を述べさせていただきます。
1.中間結果について
テレビやネットのニュースなどで発表された内容によりますと次亜塩素酸水が新型コロナウイルスに効果がないとの見出しで報道がありますが、独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)の中間結果を見てみますと、国立感染症研究所の検証結果では99.99%以上の感染価減少であり、北里大学の検証結果ではウイルス不活化効果は認められなかった、とあります。
両者の違いをみますと
国立感染症研究所の次亜塩素酸水はpH5.0 有効塩素濃度 49ppm
ウイルス液と次亜塩素酸水液の比率1:19
北里大学の次亜塩素酸水はpH5.0及び6.0 有効塩素濃度 50ppm
ウイルス液と次亜塩素酸水液の比率1:9
この違いをみますとpHと濃度で若干の違いはありますが、液の比率(液量)が2倍違うことがわかります。
参考
https://www.nite.go.jp/data/000109487.pdf
この事から試験液が少なければ効果はなく、多ければ効果はある、と読み取れます。
テレビやネットニュース等は北里大学の検証結果だけをクローズアップして報道したため今回のような混乱がおきたものと思われます。
また北海道大学名誉教授の玉城英彦氏らが検証した結果では(pH5.5、有効塩素濃度40ppm)は新型コロナウイルスを瞬時に不活化する、というデータも得られたそうです。
2 回の実験において、使用した次亜塩素酸水は前回同様30 秒、1 分、5 分、10 分の反応時間でウイルス感染価を約5 桁減少させ、実験で検出不可能なウイルス感染価以下まで不活化した。
参考
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000056737.html
2.「次亜塩素酸水」等の販売実態について(ファクトシート)
市場にはpH、有効塩素濃度が不明なものが多数出回っているのも事実です。
弊社の「除菌ジアカインド」はpH5.0~6.5 有効塩素濃度40~50ppmと明記しており、製造年月日、消費期限も明記しております故安心して頂ければと思います。
消費期限も未開封で6ヶ月、開封後は2ヶ月と明記しております。
3.「次亜塩素酸水」の空間噴霧について(ファクトシート)
現在のところ次亜塩素酸水噴霧に関する規定は特に定まっていませんが、実績として弊社お客様の病院や老人ホーム等に空間噴霧を何年もしていますが健康被害等の話は一切なく、またインフルエンザ等が流行る時期にも一切でなかった、というお声もいただいております。
またpH5.8以上の次亜塩素酸水は飲用適の水質基準を満たしており一般家庭で水道水を加湿器 で利用しているものと同等の安全性と考えます。
同じく弊社が所属している一般社団法人日本微酸性電解水協会の見解についてもリンクを貼っておきます。
経済産業省の消毒方法の有効性評価試験ニュースリリースに関する見解
追記
独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)が行う新型コロナウイルスに対する消毒方法の有効性評価について~よくあるお問い合わせ(令和2年6月3日版)~
が更新されていました。
Q:「次亜塩素酸水」は、新型コロナウイルスに効果がないのですか?
A:「次亜塩素酸水」の新型コロナウイルスに対する効果については、検証試験が継続中であり、まだ結論は出ていません。
現在、効果の検証作業を、関係機関の協力を得て進めているところです。塩素濃度や酸性度(pH)等の条件によって効果が変化しうるため、評価にあたっては、様々な条件での検証を行う必要があります。
今までのところ、新型コロナウイルスに対して一定の効果を示すデータも出ていますが※、2020年5月29日現在、全体として有効性評価を行う上で十分なデータが集まっていないことから、委員会において、引き続き検証試験を実施することとされました。今後、早期に結論を得ることを目標に、検証作業を続けてまいります。
※塩素濃度49ppm(pH5.0)で、20秒で感染力を1000分の1まで減少させた例がありました。
まとめ
上記にあるように効果が有るものも無いものある為、引き続き検証を続けるとの結論です。
個人的な見解としてはpHはいくつ、有効塩素濃度はいくつ、使用量はこれくらい、であれば新型コロナウイルスにも効くよ、という発表が出るのではと思っております。
いずれにしても独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)の検証試験最終報告は、6月中にあるようですのでまた発表され次第ご報告させて頂きます。
有限会社クリンシア
代表取締役 中堂薗孝二